Difyクラウド版 vs VPSセルフホスト版|どっちがお得?
【最初に結論】記事を全部読まなくても判断できます
正直に言うと、答えは単純です。
- 個人で試してみたい、月200回使えれば十分 → クラウド版の無料枠でいい
- チーム3人以上で使う、メッセージ数が気になる → VPSセルフホスト一択
- 法人で機密データを扱う → セルフホスト一択(データを海外サーバーに置く選択肢はない)
- 「とりあえずDifyってなに?」レベル → まずクラウド無料枠を触ってから考える
この4パターンで9割の人は答えが出るはずです。それでも「自分はどっちか確認したい」という人向けに、以下で詳しく書いていきます。
Difyの2つの使い方
Difyは「クラウド版(SaaS)」と「セルフホスト版(オープンソース)」の2つの方法で利用できます。
- クラウド版: Difyが用意したサーバーをそのまま使う(dify.ai にアクセスするだけ)
- セルフホスト版: 自分のVPSにDifyをインストールして使う
どちらもDify本体の機能は同じですが、料金体系・データの取り扱い・カスタマイズ性に大きな違いがあります。
自分が最初にDifyを触ったとき、まずクラウド無料枠で試してから「あ、これ本格的に使いたい」と思ってセルフホストに移行しました。その経験からも、試すならクラウド、本格運用ならセルフホストという判断が自然だと思っています。順番に試せばいいだけで、最初の選択が一生ものの決断じゃないので気楽に考えてください。
料金比較
Difyクラウド版の料金プラン(2026年時点)
| プラン | 月額 | メッセージ数 | チームメンバー |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 200回/月 | 1人 |
| Professional | $59/月(約9,000円) | 5,000回/月 | 3人 |
| Team | $159/月(約24,000円) | 10,000回/月 | 無制限 |
| Enterprise | 要問合せ | 無制限 | 無制限 |
本音を言えば、Professionalの$59(約9,000円/月)は高いです。 年間にすると約108,000円。1日あたり約300円。VPSセルフホストなら同じ期間を年間18,000〜23,000円で回せる計算になります。差額が年間85,000円以上。
この数字を見て「それでもクラウド版にします」という人は、よほど運用の手間を嫌がっているか、Dockerを触ったことがない人だと思います。それはそれで正直な理由なので否定はしません。ただ、金額の差は実態として存在するので、把握した上で選ぶべきだと思っています。
VPSセルフホスト版のコスト
| VPSプラン | 月額 | メッセージ数 | チームメンバー |
|---|---|---|---|
| XServer VPS 4GB | 1,890円 | 無制限 | 無制限 |
| ConoHa VPS 4GB | 2,178円 | 無制限 | 無制限 |
| KAGOYA 4GB | 1,540円 | 無制限 | 無制限 |
※ セルフホスト版は別途AIモデルのAPI料金が必要(ローカルLLM利用なら無料)
コスト差:具体的な金額で見ると
| 利用規模 | クラウド版(月額) | セルフホスト版(月額) | 年間節約額 |
|---|---|---|---|
| 個人利用(200回以下) | 無料 | 1,540円〜 | クラウドが安い |
| 小規模チーム(〜3人) | $59(約9,000円) | 1,540円/月 | 約89,000円/年 |
| 中規模チーム(3人以上) | $159(約24,000円) | 1,890円/月 | 約265,000円/年 |
1日あたりで考えると、セルフホスト(KAGOYAの4GBプランの場合)は約51円/日です。アメ1個分です。クラウドのProfessionalは約300円/日。コーヒー1杯どころか、毎日コンビニで何か買ってる計算になります。
チームで使うなら、セルフホスト版が圧倒的にお得です。 これははっきり書いておきます。
機能比較
| 機能 | クラウド版 | セルフホスト版 |
|---|---|---|
| チャットボット作成 | ◎ | ◎ |
| RAG(ドキュメント検索) | ◎ | ◎ |
| ワークフロー機能 | ◎ | ◎ |
| API公開 | ◎ | ◎ |
| カスタムモデル接続 | △(制限あり) | ◎(自由) |
| Ollama連携 | × | ◎ |
| プラグイン開発 | △ | ◎ |
| UI/UXカスタマイズ | × | ◎(ソースコード変更可能) |
機能面ではセルフホスト版が上。 特にOllama連携はセルフホスト版でしかできません。
ここで一つはっきり言っておきたいことがあります。DifyのセルフホストにGPU付きVPSを勧めてくる記事を見かけたら、疑ってください。
DifyはAPIを通じてAIモデルを呼び出す仕組みなので、VPS側にGPUは不要です。OpenAIやAnthropicのAPIを使う場合はもちろん、OllamaをローカルLLMとして動かす場合でも、GPUが必要なのはOllamaを動かすサーバー側であって、Dify自体をホストするVPSではありません。GPU付きVPSは月数万円レベルになります。アフィリエイト報酬が高単価なサービスを売るためにGPUを推している可能性があるので、不要なコストを払わないようにしてください。
セキュリティ・データプライバシー比較
| 項目 | クラウド版 | セルフホスト版 |
|---|---|---|
| データの保管場所 | Difyサーバー(海外) | 自分のVPS(国内可) |
| データの暗号化 | Dify側で管理 | 自分で設定 |
| アクセス制御 | Difyの仕組み | 自分で完全制御 |
| 監査ログ | Enterpriseプランのみ | 自由に設定可能 |
| GDPR/個人情報保護法 | Difyのポリシーに依存 | 自社で完全管理 |
法人で機密データを扱う場合、国内VPSでのセルフホストが最適解です。
自分の場合、クラウド版を試していたとき「このデータ、どこのサーバーに保存されてるんだろう」と気になって調べたら海外サーバーだとわかりました。個人の試験用途ならまだしも、顧客情報や社内文書をそこに流すのは怖い。それがセルフホストに移行した理由の一つでもあります。「大丈夫だろう」で済ませられない情報を扱うなら、データの置き場所を自分でコントロールできる環境にするのが筋だと思っています。
運用の手間比較
| 項目 | クラウド版 | セルフホスト版 |
|---|---|---|
| 初期設定 | 不要(アカウント作成のみ) | Docker Composeで構築(30分) |
| アップデート | 自動 | 手動(コマンド3行) |
| バックアップ | 自動 | 手動(cronで自動化可能) |
| 障害対応 | Dify側が対応 | 自分で対応 |
| SSL証明書 | 自動 | Let’s Encryptで無料設定 |
運用の楽さはクラウド版が上。 これは正直に認めます。
ただ、セルフホスト版も「Dockerを触ったことがある人」ならそこまで難しくはないです。初期構築30分、アップデートはコマンド3行(git pullしてdocker compose up -dするだけ)。
「ターミナルを開いたことがない」という人には確かにハードルがあります。そういう人はまずクラウド版から始めて、慣れてからセルフホストを検討すればいい。最初の選択が最終回答じゃないので、ステップを踏んで移行するのは全然ありです。
あと「VPSって立ち上げっぱなしにするの?」と思う人もいるかもしれませんが、VPSは自分のPCと違ってデータセンターで24時間動き続けているサーバーです。自分のPCを起動しっぱなしにする必要はないし、何か確認したければブラウザからアクセスするだけです。これがVPSを使う理由の一つでもあります。
どちらを選ぶべきか?判断フローチャート
クラウド版がおすすめな人
- プログラミング・サーバー管理の知識がゼロ
- 月200回以内の利用で十分(無料枠)
- すぐに使い始めたい
- 運用の手間をかけたくない
セルフホスト版がおすすめな人
- チームで利用する(3人以上)
- メッセージ数の制限なく使いたい
- 機密データを扱う(法人利用)
- ローカルLLM(Ollama等)と連携したい
- 長期的にコストを抑えたい
自分の経験から言うと、「なんとなくDockerって聞いたことある」くらいの人でも、セルフホストは意外と乗り越えられます。一度構築してしまえば、あとはほぼほったらかしで動きます。「難しそう」という感覚は、やってみる前の話であることが多いです。
セルフホストにおすすめのVPS
◆ XServer VPS(月990円〜)
高性能CPU搭載で、Difyのレスポンスが高速。4GBプラン以上を推奨。
Dify用途で固定料金が安心という人にはXServerが選びやすいです。月額固定なので「今月いくら使ったっけ」と計算する必要がない。毎月の金額が変動しないのは、精神的にわりとラクです。自分はこれが意外と大事だと思っています。
◆ ConoHa VPS(月2,178円〜)
時間課金対応。セルフホストを試してから本格導入を判断できる。
「まず試したい、気に入らなければやめる」という人に向いています。時間課金なので、試した分だけ払えばいい。ただし長期で使い続けるなら固定料金のほうがトータルは安くなりやすいので、そこは計算してから判断してください。「ひとまず動かしてみる」フェーズには使いやすい選択肢です。
◆ KAGOYA CLOUD VPS(月770円〜)
最安値。コスト重視なら第一候補。
率直に言うと、コスト重視ならKAGOYAが一番気になる選択肢です。4GBプランで月1,540円。1日あたり約51円。クラウド版のProfessionalと比べると月7,460円の差、年間で約89,000円変わります。
14日間の無料お試しがあるのもポイントで、これは「週末が2回入る」ということです。平日は仕事で触れなくても、土日2回あれば「自分の使い方に合うかどうか」は十分判断できます。無料期間内に動作確認して、合わなければやめればいいだけです。
よくある質問(FAQ)
まとめ:あなたの使い方で選ぶ
| あなたの状況 | 選ぶべき選択肢 | 理由 |
|---|---|---|
| 個人・月200回以下・お試し | クラウド無料枠 | コスト0円。まず触ってから考える |
| 個人・月200回超え・一人で使う | セルフホスト(KAGOYA等) | 月1,540円〜。クラウドProfessionalの約1/6。1日51円 |
| チーム3人以上 | セルフホスト一択 | 年間89,000円以上の差が出る |
| 法人・機密データあり | セルフホスト一択 | データを海外サーバーに置かない |
| Docker触ったことない・運用ゼロにしたい | クラウド版(有料プラン) | 手間ゼロの対価として月9,000円払う判断もあり |
| ローカルLLM(Ollama)と連携したい | セルフホスト一択 | クラウド版では物理的に無理 |
多くのケースでVPSセルフホスト版がお得です。 特にチーム利用や法人利用では、年間数十万円の節約になります。
これが最終回答じゃないので、まずKAGOYAの14日無料試用でDifyを動かしてみてください。週末2回ぶん触ってみると、「意外と簡単だった」か「やっぱり自分には無理」かが実感としてわかります。それから決めても全然遅くないです。
